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組合事務所追い出し問題の経緯

鎌倉市当局は2015年6月30日付で、現在組合事務所が使用している建物を取り壊すことにしたため7月末までしか貸与できないこと、庁舎が手狭なため本庁敷地内で組合事務所に貸せるスペースが無いことを通知してきました。その後、交渉や労働委員会勧告を経て現在の建物の貸与期間が10月末まで延長されましたが、移転先等の協議は続いています。組合は、本庁敷地内での組合事務所の貸与を継続することを求めて交渉をしています。 

 

組合は、鎌倉市役所本庁敷地の一角にあるプレハブ建物を、組合事務所として借り受けています。

組合事務所が1946年の組合結成当時から設置されていたかどうかは明らかではありませんが、1962年に現在の鎌倉生涯学習センターの場所にあった市役所が焼失する前には敷地内の別棟にあったことを当時の組合員に確認しています。 鎌倉市役所が現在の場所に移転することになった時には、設計段階から組合事務所が想定され、1969年の新築時には、本庁舎4階に置かれました。その後の本庁舎レイアウト変更により、同じ敷地内の分庁舎などへの移転を何度か経験しましたが、これまで一貫して本庁敷地内でした。

2014年度末に市当局は、組合事務所のある建物と、隣接する旧図書館の建物を取り壊して、新たにプレハブ建物を建設する計画を組合に示し、本庁舎地下への事務所移転を打診してきました。取り壊しの予算は市議会で可決されましたが、その後、旧図書館の建物に歴史的な価値があり、構造上も問題ないとの指摘を受けて、取り壊しの計画は事実上凍結されました。そのため、組合事務所移転の話も止まっていました。しかし、2015年6月末になって市当局は、組合事務所がある建物だけ取り壊すこと、事務の見直しにより本庁舎レイアウトを検討した結果、組合に貸与できるスペースが無いことを、突然かつ一方的に通知してきました。

その後、労使間交渉を行い、組合側は、本庁敷地内であれば移転することに異存なく、本庁敷地内で移転先を提示することを求めています。また2015年8月には、神奈川県労働委員会に実効確保の措置勧告申立てを行ったところ、労働委員会は市長に対し、「本庁舎敷地内において事務所の使用を継続すること」について誠意をもって十分に協議することを勧告しました。

これらを受け市長は、現在の事務所について2015年10月末まで使用期限を延長したものの、同年10月15日の交渉に至っても本庁敷地内での移転先を提示していません。

組合事務所は組合活動の要であり、職場に近く、多くの組合員が集まりやすい本庁舎敷地内に置くことで、その役割を円滑に果たし、労使協議の窓口としても機能しています。県内の政令指定都市以外に組合のある市では、いずれも本庁舎内または本庁敷地内に組合事務所が貸与されています。民間でも組合があれば、本社や主たる事業所に事務所が供与されていることが一般的と思われます。

組合は、庁舎再編のため、組合事務所を本庁舎敷地内の適切な場所に移転させることに異論はありませんが、これを本庁舎敷地外に出すことは、組合活動を不当に阻害するものと言わざるを得ません。

引き続き本庁敷地内で組合事務所を運営できるように、交渉していきます。 

今後の動きがあったときは、その都度トピックスで紹介いたします。